
大学生・高校生若者チームとの学習支援2024~25
2024年度は「子ども弁当」利用者やホームページ等から学習支援への問い合わせが増加。学習支援のできる体制強化を進めてきました。
①大学生主体のグループとの提携スタイル。②空き家を活用した地域の居場所での開催方式。 これに加えて、2024年度から全市的な支援要望に応えるために市内中北部で、米作りで協働するNPO法人さんわーくかぐや所有「駅前かぐや」2階をお借りしての③「まぜこぜ学習室」をスタート。どの場所でも、大学生、高校生のみなさんが熱心に子どもたちを見てくれていますので、学習支援を必要としている子どもの通いやすい場所、曜日などによって各場所のご案内を調整しています。
学校の勉強でつまずいていたり、不登校であったり、塾に行けない事情などさまざまですが、大学生・高校生たち若者のみなさんの寄り添いは何より子どもの揺らいでいる自己肯定感の回復に力を発揮してくれています。そして、有難いことに積極的に活動に応えてくれる若者が増えてきているので、2025年度は、さまざまな居場所への学習支援の派遣など仕組み作りに挑戦します。
インターン制度を試行錯誤しながら進めていきますので、みなさん、お力をお貸し下さい。
これらの事業を私たちと一緒に担ってくれる若者・学生のインターン制度詳細は activo https://activo.jp/s/u/120317
①「ふじらぼ」学習会
大学生が運営する団体「ふじらぼ」とまぜこぜ計画が提携しています。朝日町の寺子屋に来ている子どもの勉強をみてもらったり、一緒にイベントを実施したり。市役所分庁舎か青少年会館で隔週日曜日に実施。高校生の先生が増えています!
②みかじりさんち
地域の居場所「みかじりさんち」でおもに土日に開催中。同じ場所で開かれている寺子屋や居場所に来ている地域のみなさんとの交流イベントもあって、勉強が苦手な子どもが入ってきやすい流れができています。




22歳 大学生 私は現在、大学4年生で高校の英語教員を目指しています。ご縁があって、不登校だった当時中学3年生の学習支援ボランティアで勉強を教えることになりました。 彼の高校入試のお手伝いをお願いされたのは、去年の9月頃だったと思います。彼の志望校では作文課題が課されていました。提出が1カ月後ということだったので、急いで準備を始めた記憶があります。入試の作文は、テーマ4つのうちから1つを選んで400字詰め原稿用紙1枚に書くというものでした。その中から彼は「私の夢」というテーマについて書きたいと私に伝えました。彼の夢は「自分の行動に自信が持てるようになりたい」でした。 初日はまず、何を書くか書き出すブレインストーミングをひたすらした記憶があります。入試形式の内容が堅い作文を書くのは初めてとのことで、400字を埋められるか不安にしていたようでしたが、書き出し終わった後にこれなら書けそうかもしれないと言ってくれて嬉しかったです。それからは毎週土日のどちらかに1、2時間ほど時間を作ってもらって、下書きと追加のブレインストーミングをしました。彼は毎週課題をちゃんとやってきてくれて、少しず作文が完成形に仕上がっていきました。 「私の夢」という作文を書くことは、彼にとって自分を振り返り、自分について気づく機会になったのではないかと思います。不登校になってから参加した湘南まぜこぜ計画共催の田んぼボランティアに参加して少しずつ自分に自信がついてきたこと。そこからもっと実際に行動することで自信を持てるようになりたいと思うようになったこと。実際に不登校支援で勉強するという行動を起こしたこと。そして、高校では専門科目や資格の勉強、バイトともっともっと行動していきたいこと。作文を書くにあたって、こうしたことを私に教えてくれました。私はそれが嬉しかったし、夢に向かう彼に頑張ってほしいと思いました。 入試では、作文に加えて面接も課されるとのことだったので、その練習も少ししました。幸いなことに、彼は宿題にした部分を毎回やってきてくれて時間に余裕を作ることができたので、最後の方は細かい作文の直しと面接練習に十分に時間を費やすことができました。入試直前の週は、作文の清書と面接練習を行い、頑張ってという気持ちで彼を見送った記憶があります。それからしばらくは、私はそわそわしていました。 その後、彼が見事志望校に合格したという連絡を受け、安心したと同時にとても嬉しかったです。その後、彼と、こちらもまた不登校支援で勉強を頑張り大学に合格したもう一人の青年、原田さん、私の4人で合格おめでとう会をしました。好きなモンブランケーキを楽しそうに食べる彼を見て、合格できて本当によかったと思いました。 私は、今回彼の入試をお手伝いして、大学で自分が学んだことを人に伝えられたのが嬉しかったです。私は大学で英語を学んでいるのですが、その中で英作文を書くことが多々あります。そのときに担当の先生から教わったこと(例えば、とにかくまず一度最後まで書いてみること、誰かに修正案を言われてもどう書くかは最終的には自分が決めることなど)を伝えることができ、自分も教える側としてのスキルを上げることができたと思っています。そして、仕上がった作文を読んだときは、彼が苦労して作り上げた成果物を目にすることができ、心が動かされました。 最後に、春から晴れて高校生になる彼にエールを送り、この奮闘記を締めくくりたいと思います。「自分の行動に自信が持てるようになりたい」という夢は本当に素敵な夢だと思います。こうした哲学的な夢を掲げられる人はそうはいないと思うし、私から見れば彼は入試の勉強を頑張った自分の行動に自信を持っていいと心から思います。高校生生活でこの夢の実現に向けてたくさん行動し、色々なチャレンジをしていってほしいと思います。チャレンジの過程で、自分の行動に自信が持てなくなることも多々あると思います。私も高校時代は、入りたかったサッカー部の練習に仮入部からついていけずに諦めたり、人間関係で悩んだり、と数え切れないくらい自信をなくしました。しかし、そうした挫折や苦労の経験は、その最中は本当に辛いけれど、あとから振り返れば自分の糧になります。だから、高校3年間で色々なことに挑戦していってほしいです。そして、高校生活の過程で得る人との出会いを大切にしていってください。

③まぜこぜ学習支援
「子ども弁当」利用者やホームページで見て学習支援を希望してくるケースに市内全域で対応することを目指して2024年度からスタート。それぞれの事情を抱えているケースが少なくないので、大学生たちと個別ケースごとに打ち合わせを重ねながらの試行錯誤ですが、「駅前かぐや」の皆さんにも見守られるスタイルがこれからの共創スタイルのモデルになりそうです。






私は昨年8月から、善行での学習支援に参加しています。この活動の魅力は、子どもたちと一対一で向き合い、それぞれのペースに合わせた学習支援ができることです。ただ勉強を教えるだけでなく、子どもたちの思いを聞きながら関わることができる点に大きな意義を感じています。 活動の中で、特に印象的なのは、子どもたちの人生の大切な時期に寄り添えることです。実際に関わってみると、多くの子どもが勉強や受験、学校生活、人間関係など、さまざまな壁にぶつかり、悩みや不安を抱えていることを知りました。そのため、学習面のサポートだけでなく、気持ちにも寄り添いながら、一緒に考え支えることの大切さを実感しています。継続的に関わることで、最初はあまり話してくれなかった子も少しずつ心を開き、家庭や進路について打ち明けてくれることもあります。そのような瞬間に立ち会うたびに、子どもたちとともに悩み、考えることで、少しでも気持ちを軽くし、前向きに進むお手伝いができればと思います。 また、活動を通じて、私自身も子どもたちから多くのことを学ばせてもらっています。子どもたちは一人一人異なる背景や思いを抱えており、「不登校」というひとくくりでは語れない複雑な心情や状況があります。正解のないことだからこそ、子どもたちと一緒に考えることの大切さを学びました。 4月からは、進学や進級により、子どもたちは新たな環境での生活を迎えます。その中で、それぞれが安心できる居場所を見つけていけるよう、私も引き続き見守り、子どもたちが自分らしくいられる居場所を守り続けたいと思います。
22歳 大学生
